후리가나로 읽는 일본 고전
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 121,438자 · 238화면
この一行のうちに薬を持っている人はないかというのである。
実は主人夫婦のあいだにことし十七になる娘があって、それが先頃から病気にかかっている。ここらでは遼陽の城内まで薬を買いに行かなければならないのであるが、この頃は戦争のために城内と城外との交通が絶えてしまったので、薬を求める法がない。日本の大人らのうちに、もし薬を持っている人があるならば、どうかお恵みにあずかりたいと彼は懇願するように言った。
彼が我れわれに厚意を見せたのは、そういう下ごころがあったためであることが判ってみると、我れわれの感謝も幾分か割引をしなければならないことになるが、その事情をきけば全く気の毒でもある。由来、ここらの人は日本人をみな医者か薬屋とでも心得ているのか、僕たちの顔を見ると、とかくに病気を診察してくれとか、薬をくれとか言う。今までにもその例はたびたびあるので、この老人の無心も別にめずらしいとは思わなかったが、病人の容体をよく聴かないで無暗に薬をやることは困る。現に海城の宿舎にいたときにも、胃腸病の患者に眼薬の精水をやって、あとでそれに気がついて、大いに狼狽して取戻したことがある。