후리가나로 읽는 일본 고전
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 121,438자 · 238화면
九月になってもコレラはなかなかおしまいになりませんので、大抵の学校は九月一日からの授業開始を当分延期するような始末でした。おまけに今までは山の手方面には比較的少なかったコレラ患者がだんだんにふえて来まして、四谷から新宿の方にも黄いろい紙を貼つけた家が目につくようになってまいりました。
その当時は、コレラ患者の出た家には丁度かし家札のような形に黄いろい紙を貼り付けておくことになっておりましたので、往来をあるいていて、黄いろい紙の貼ってある家の前を通るのは、まことにいやな心持でございました。そういうわけで、怖ろしいコレラがだんだんに眼と鼻のあいだへ押寄せて来ましたので、気の弱いわたくし共はまったくびくびくもので、早く寒くなってくれればいいと、ただそればかりを念じておりました。
「飯田さんのお仲さんはやっぱり勤めていることになったそうです。」
ある日、お富がわたくしに報告しました。お仲はどうしても八月かぎりで暇を取るつもりでいたところが、御新造がお仲にむかって、お前はどうしてもこの家を出てゆく気か、わたしももう長いことはないのだからどうぞ辛抱していてくれ。