후리가나로 읽는 일본 고전
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 121,438자 · 238화면
平助も黙って自分の寝床にはいった。
夜半から雪もやみ、風もだんだんに吹きやんで、この一軒家をおどろかすものもなかった。利根の川水も凍ったように、流れの音を立てなかった。
河原の朝は早く明けて、平助はいつもの通りに眼をさますと、病人はしずかに眠っているらしかった。あまり静かなので、すこし不安に思って覗いてみると、座頭はかの針で自分の頸すじを突いていた。多年その道の修業を積んでいるので、彼は脈どころの急所を知っていたらしく、ただ一本の針で安々と死んでいるのであった。
他の船頭どもにも手伝ってもらって、平助は座頭の死骸を近所の寺へ葬った。勿論、かの針も一緒にうずめた。平助は正直者であるので、座頭が形見の小判五枚には手を触れず、すべて永代の回向料としてその寺に納めてしまった。
それから六年、かの座頭がこの渡し場に初めてその姿をあらわしてから十一年目の秋である。八月の末に霖雨が降りつづいたので、利根川は出水して沿岸の村々はみな浸された。平助の小屋も押し流された。それがために房川の船渡しは十日あまりも止っていたが、九月になって秋晴れの日がつづいたので、ようやく船を出すことになると、両岸の栗橋と古河とにつかえていた上り下りの旅人は川のあくのを待ちかねて、さきを争って一度に乗り出した。