후리가나로 읽는 일본 고전
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ひぼんなるぼんじん
非凡なる凡人
国木田 独歩
国木田 独歩의 非凡なる凡人(ひぼんなるぼんじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,449자 · 17화면
ともかく、彼の父は尋常の人ではなかった。やはり昔の武士で、維新の戦争にも出てひとかどの功をも立てたのである。体格は骨太の頑丈な作り、その顔は眼ジリ長く切れ、鼻高く一見して堂々たる容貌、気象も武人気質で、容易に物に屈しない。であるからもし武人のままで押通したならば、すくなくとも藩閥の力で今日は人にも知られた将軍になっていたかもしれない。が、彼は維新の戦争から帰るとすぐ「農」の一字に隠れてしまった。隠れたというよりか出なおしたのである。そして「殖産」という流行語にかぶれてついに破産してしまった。
桂家の屋敷は元来、町にあったのを、家運の傾むくとともにこれを小松山の下に運んで建てなおしたので、その時も僕の父などはこういっていた、あれほどのりっぱな屋敷を打壊さないでそのまま人に譲り、その金でべつに建てたらよかろうと。けれども、桂正作の父の気象はこの一事でも解っている。小松山の麓に移ってこの方は、純粋の百姓になって正作の父は働いているのを僕はしばしば見た。
であるから正作が西国立志編を読み初めたころは、その家政はよほど困難であったに違いない。けれどもその家庭にはいつも多少の山気が浮動していたという証拠には、正作がある日僕に向かって、宅には田中鶴吉の手紙があると得意らしく語ったことがある。