후리가나로 읽는 일본 고전
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ふうりゅう
風流
坂口 安吾의 風流(ふうりゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,419자 · 19화면
A市の川沿いの道に土蔵が一ツ突ッ立っていた。道路をひろげるために全ての家が立ち退いたけれども、土蔵の持ち主だけは、この国宝的な土蔵を動かせとは何事であるか、とガンバッているのだそうだ。その意気は愛すべく、自己陶酔も分らぬことはないが、とにかく甚しく国宝には縁の遠い土蔵であることは確かなようだ。これと世界一の日本国とはその意気当るべからざる自己陶酔に於て同じものかも知れないが、物には程度があるであろう。破れ土蔵にしてもとにかく先祖代々の土蔵であればまア国宝級に見立てたい人情は穏当を欠くものではないが、この土蔵の百分の一の手もかからない悲しい庶民住宅の人々の物思いが、にわかに世界一に飛躍するのは、これを人情とみても怪異をまぬがれるものではない。
「そうか。これも、風流のせいか。そして、難解な心境のせいらしいな」
私は次第にそうさとった。
風流には大地に根のおりた足がないせいであろう。上の方は至極カンタンに神界仏界につらなり、一身同体となり、最も深遠にして至高難解な境地に至って森羅万象を手玉にとる作業を行い、それをもって奥儀とするもののようだ。
それを弄ぶ心境は、宇宙の最深所最高所に登仙して自在を得た底の由々しきものであるから、これほど高度の文化はない。