후리가나로 읽는 일본 고전
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おに
鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 鬼(おに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,138자 · 60화면
顔のない死体
「オイ、あいつ何だか銜えているぜ。血まみれの白いものだ」
「ウン、銜えている。何だろう」
立止って、ジッと見ていると、犬が近づくに従って、銜えているものの形が、少しずつハッキリして来た。
大根の様なものだ。併し、大根にしては色が変だ。鉛の様に青白い、何とも云えぬ色合だ。オヤッ、先が幾つかに分れている。五本指の大根なんてあるものか。手だ。人間の生腕だ。断末魔に空を掴んだ、鉛色の人間の片腕だ。肘の関節から喰いちぎられて、その端には、赤い綿の様な塊りがくッついている。
「アッ、畜生め」
大宅がわめきながら、石塊を拾って、いきなり投げつけた。
「ギャン、ギャン」という悲鳴を上げて、人喰い犬は、矢の様に逃げ去った。小石が命中したのだ。
顔のない死体
「やっぱりそうだ。人間の腕だ。指の様子では、まだ若い女の様だね」
妖犬の捨てて行った一物に近より、怖々覗き込みながら大宅が判断した。
「どっかの娘さんが喰い殺されたのじゃあるまいか。それとも餓えた山犬が墓をあばいたのか」
「イヤ、この村には若い女の新仏はない筈だ。といって、山犬共が生きている人間を喰い殺すなんて、そんな馬鹿なことは考えられないし、オイ昌ちゃん、やっぱり君の云った通り、こいつは少し変な具合だね」