후리가나로 읽는 일본 고전
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 黄金仮面(おうごんかめん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,357자 · 287화면
そこへ父侯爵の姿が見えた。
「アア、お父さま」
「小雪が喋ったのか」
侯爵はその場の様子を見て取って、お喋りの侍女を叱る様に云った。
「お父さま、警察の人達は、そのものを捕えまして?」
「イヤ、残る隈なく検べさせたが、どこにもそんなものはいない。小雪が、余り怖がっているものだから、きっと幻を見たのだ」
とは云うものの、侯爵とても、一抹の不安を隠すことは出来なかった。
「決して、御前さま。幻やなんかではございません。わたくし、いくら何でも、そんな臆病者ではございませんわ」
小雪の抗弁を聞き流して、侯爵は、話題を変えた。
「美子、もう御客さまの見えるに間もあるまい。御出迎えの用意をしなければなりません」
「でも、邸内にまで、そんなものが這入り込んで来ますのに、お客さまをお迎え申上げても、よろしいのでしょうか」
「それは、私も気がつかぬではない。併し、今更らどうする訳にも行かぬのだ。もう先刻大使館をお出ましになったという電話が来ているし、ルージェール伯爵は豪胆なお方だ。それに、いくら怪賊にもせよ。何の利害関係もない大使に、御迷惑を及ぼす様なことを仕出来す気遣いもあるまいではないか」