일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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すみだがわ

すみだ川・新橋夜話 他一篇

永井 荷風

永井 荷風의 すみだ川・新橋夜話 他一篇(すみだがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,378자 · 88화면

아오조라 문고

舞台の奥から拍子木の音が長い間を置きながら、それでも次第に近く聞えて来る。長吉は窮屈に腰をかけた明り取りの窓から立上る。すると吉さんは、

「まだ、なかなかだ。」と独言のようにいって、「長さん。あれァ廻りの拍子木といって道具立の出来上ッたって事を、役者の部屋の方へ知らせる合図なんだ。開くまでにゃアまだ、なかなかよ。」

悠然として巻煙草を吸い初める。長吉は「そうか」と感服したらしく返事をしながら、しかし立上ったままに立見の鉄格子から舞台の方を眺めた。花道から平土間の桝の間をば吉さんの如く廻りの拍子木の何たるかを知らない見物人が、すぐにも幕があくのかと思って、出歩いていた外から各自の席に戻ろうと右方左方へと混雑している。横手の桟敷裏から斜に引幕の一方にさし込む夕陽の光が、その進み入る道筋だけ、空中に漂う塵と煙草の煙をばありありと眼に見せる。長吉はこの夕陽の光をば何という事なく悲しく感じながら、折々吹込む外の風が大きな波を打せる引幕の上を眺めた。引幕には市川○○丈へ、浅草公園芸妓連中として幾人となく書連ねた芸者の名が読まれた。暫くして、

「吉さん、君、あの中で知ってる芸者があるかい。