후리가나로 읽는 일본 고전
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すみだがわ
すみだ川・新橋夜話 他一篇
永井 荷風
永井 荷風의 すみだ川・新橋夜話 他一篇(すみだがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,378자 · 88화면
しかし間もなくこの陰鬱な往来は迂曲りながらに少しく爪先上りになって行くかと思うと、片側に赤く塗った妙見寺の塀と、それに対して心持よく洗いざらした料理屋橋本の板塀のために突然面目を一変させた。貧しい本所の一区が此処に尽きて板橋のかかった川向うには野草に蔽われた土手を越して、亀井戸村の畠と木立とが美しい田園の春景色をひろげて見せた。蘿月は踏み止って、
「私の行くお寺はすぐ向うの川端さ、松の木のそばに屋根が見えるだろう。」
「じゃ、伯父さん。ここで失礼しましょう。」長吉は早くも帽子を取る。
「いそぐんじゃない。咽喉が乾いたから、まア長吉、ちょっと休んで行こうよ。」
赤く塗った板塀に沿うて、妙見寺の門前に葭簀を張った休茶屋へと、蘿月は先に腰を下した。一直線の堀割はここも同じように引汐の汚い水底を見せていたが、遠くの畠の方から吹いて来る風はいかにも爽かで、天神様の鳥居が見える向うの堤の上には柳の若芽が美しく閃いているし、すぐ後の寺の門の屋根には雀と燕が絶え間なく囀っているので、其処此処に製造場の烟出しが幾本も立っているにかかわらず、市街からは遠い春の午後の長閉さは充分に心持よく味われた。