후리가나로 읽는 일본 고전
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すみだがわ
すみだ川・新橋夜話 他一篇
永井 荷風
永井 荷風의 すみだ川・新橋夜話 他一篇(すみだがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,378자 · 88화면
河の方から烈しく吹きつける風が屋根の上の電線をヒューヒュー鳴すのと、星の光の冴えて見えるのとで、風のある夜は突然冬が来たような寒い心持をさせた。
蘿月は仕方なしに雨戸を閉めて、再びぼんやり釣ランプの下に坐って、続けざまに煙草を喫んでは柱時計の針の動くのを眺めた。時々鼠が恐しい響をたてて天井裏を走る。ふと蘿月は何かその辺に読む本でもないかと思いついて、箪笥の上や押入の中を彼方此方と覗いて見たが、書物といっては常磐津の稽古本に綴暦の古いもの位しか見当らないので、とうとう釣ランプを片手にさげて、長吉の部屋になった二階まで上って行った。
机の上に書物は幾冊も重ねてある。杉板の本箱も置かれてある。蘿月は紙入の中にはさんだ老眼鏡を懐中から取り出して、先ず洋装の教科書をば物珍しく一冊々々ひろげて見ていたが、する中にばたりと畳の上に落ちたものがあるので、何かと取上げて見ると春着の芸者姿をしたお糸の写真であった。そっと旧のように書物の間に収めて、なおもその辺の一冊々々を何心もなく漁って行くと、今度は思いがけない一通の手紙に行当った。手紙は書き終らずに止めたものらしく、引き裂いた巻紙と共に文句は杜切れていたけれど、読み得るだけの文字で十分に全体の意味を解する事ができる。