일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わがまち

わが町

織田 作之助

織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,869자 · 52화면

아오조라 문고

「そんならそれと、はじめから言って呉れたら良えのに……」

何も一杯くわさずともと、君枝はちょっとふくれたが、しかし、あとで、大笑いの酒という茶番めいたものもなく、若い次郎はともかく、他吉も鶴富組の主人も存外律義者めいた渋い表情であった。

とりわけ他吉は精一杯にふるまい、もう君枝が鶴富組の主人に気に入らねばどうしようという心配も、はらはら顔に出ていた。他吉にしてみれば、君枝を何ひとつ難のない娘に育てたという気持は、ひょっとすれば大それた己惚れであるかも知れず、それに比べて、次郎は三日前鶴富組の主人が他吉に語ったところによると、人間はまず年相応には出来ているし、潜りの腕もちょっと真似手がなく、おまけに眼もおそろしく利いて、次郎が潜ってこれならばと眼をつけた引揚事業で、これまで失敗したのは一つもなかったということだ。君枝に過ぎた婿だと、ひとつにはそこを見込んで、他吉はさそくに話を纏めたのだった。

そうして次郎と君枝は結婚して市岡の新開地で新世帯をはじめたが、案の定次郎は婚礼の翌々日から、もう水の中に潜るというくらいの働き者だった。他吉はわいの見込みに狂いはなかったと喜び、隠居してこの家に住めという次郎の薦めを断って、「阿呆ぬかせ。