일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わがせいしんのしゅうい

わが精神の周囲

坂口 安吾

坂口 安吾의 わが精神の周囲(わがせいしんのしゅうい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,670자 · 32화면

아오조라 문고

覚醒剤とアドルムを過度に服用しはじめたのは、この時からであった。東大神経科へ入院したのは二月十七八日ごろのことで、そのときは、喋ることも、歩行もできず、たゞ幻視と幻聴に苦しみつづけていた。すでに歩行も不可能であるから、兇暴期もすぎていたが、たゞ、私の忘れていないことは、一度も自殺を意志しなかったこと、たゞ生きること、そして、仕事の完成だけを考え、何よりも自殺の発作を怖れつゞけたことであった。千谷さんから、二ヶ月で必ず治してみせます、と云われたときに、私はたゞ恢復しうる感動で、胸がいっぱいであった。

こうして、四月二十日ごろ恢復退院したが、千谷さんの忠告にも拘らず、生活費を得るために、多少の仕事をせざるを得ない。どうせ仕事をするくらいなら、私はむしろ、この小説に没入した方がよかった、と、今は思う。その方が、胸の虚しさも晴れ、むしろ精神の安定を得ることができたであろうと思う。私はしかし、なるべく疲れずに、仕事をすることを考えた。そういう中途半端なものが、芸術の世界で許されるものではなく、私はテキメンに自らの空虚さに自滅したようである。

千谷さんから呉々も云われたように、当時の私はまだ恢復が充分ではなかったところへ、暑気に当てられ、決して多くの催眠薬を服用したとは思わぬうちに、春の病状をくりかえしていた。