후리가나로 읽는 일본 고전
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パンドラのはこ
パンドラの匣
太宰 治의 パンドラの匣(パンドラのはこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 192,644자 · 386화면
兄さんがいつかそう言っていた。健全な肉体に、健全な精神が宿っていたならば、それは、どんなに見事なものだろう、けれども現実は、なかなかそんなにうまく行かないからなあ、というような意味らしい。梶だって、ずいぶん堂々たる体格をしているが、全く惜しいものだ。あの健全な体格に、明朗な精神が宿ったならば! だ。
夜、ヘレン・ケラー女史のラジオ放送を聞いた。梶に聞かせてやりたかった。めくら、おし、そんな絶望的な不健全の肉体を持っていながら、努力に依って、口もきけるようになったし、秘書の言う事を聞きとれるようにもなったし、著述も出来るようになって、ついには博士号を獲得したのだ。僕たちは、この婦人に無限の尊敬をはらうのが本当であろう。ラジオの放送を聞いていたら、時折、聴衆の怒濤の如き拍手が聞えて来て、その聴衆の感激が、じかに僕の胸を打ち、僕は涙ぐんでしまった。ケラー女史の作品も、少し読んでみた。宗教的な詩が多かった。信仰が、女史を更生させたのかも知れない。信仰の力の強さを、つくづく感じた。宗教とは奇蹟を信じる力だ。合理主義者には、宗教がわからない。宗教とは不合理を信ずる力である。