후리가나로 읽는 일본 고전
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
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N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,698자 · 293화면
第三光景
此処まで上陸するにはそれこそ一通りの騒ぎでは無かったのだ。
迎えのモオタアボートが伝馬を引っ張って来て辛うじてロップを投げる。ブリッジが激しく上下する。凄まじいブリュブラックの波の凹み、その凹みの底にひたと吸いついた欄干の眼、眼、眼。
米領「プリビロフ」露領「コンマンドルスキー」そうしてこの日本領の海豹島(露名、チュレニ島、ロッペン島)。世界に三つしかない膃肭獣の蕃殖場だ。絶海の孤島であるこの海豹島には人間のための伝馬などは二隻と用意されてあるはずもなかった。だから一組二十人として十五回に分乗することとなった。一同が上陸しおわるまでに半日はかかる。と、それぞれの見物の時間は極めて短縮されてあらねばならなかった。にもかかわらず、私たち二人は特別に最初から渡って最終まで居残らしで貰おうというのだ。危険な瀬踏も承知の前である、真っ先に私がブリッジを駈け降りると、続いて庄亮、その他のロッペン団員がおなじく斜めの飛沫で濡鼠になりながら、パッパッパッと伝馬へ躍り込む。
「万歳。」と上から歓呼した。
たちまち、波濤が渓谷になり、丘陵になった。
「やっ、海豹じゃないか。