일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ヘヤーピンいっぽん

ヘヤーピン一本

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 ヘヤーピン一本(ヘヤーピンいっぽん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,246자 · 17화면

아오조라 문고

こんなことを俺に考えさしたのは、カツギヤの女の一人から、パイプを通すヘヤーピンを貰ったからであろうか。とにかく、それは、彼等仲間の仁義の一つに接したかのように、俺の心を朗かにし、そのカツギヤ宿に落着かせてくれた。

もう出かける客が多く、宿屋の中は次第にひっそりとなってくる。

俺は廊下に出て、また女中をつかまえた。

「姐さん、すまないが、酒を少々頼むよ。」

「お酒……あったかしら。」

「あるとも。分ってるよ。お客用のじゃない、内所で使うやつさ。肴はどうでもいいから、急いで頼むよ。」

「それじゃあ、少しね。それから、味噌汁も吸ったがいいよ。」

待つというほどもなく、いつのまにお燗をしたのか、女中はお盆をかかえて来た。大きな銚子二本、小鯵の干物数匹、たくあん。それと、普通の味噌椀の三杯ほどもはいりそうな大きな鉢に、味噌汁がたっぷりつけてある。

「あら、このお嬢さん、寝坊だね。」

女中は雨戸を半分ほど開け、俺の布団を片付けて、出て行った。

「お嬢さん」が起き上った。

俺はその方に、真正面に向くわけにもゆかず、尻を向けるわけにもゆかず、結局横向きに坐って、酒を飲みはじめた。