후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
商品の配達に要する失費
またにわかにかわって上流の客が来るものでもない。外観の整うたのに引きかえて内実が衰微して行くのは、むしろ当然のことと言わなくてはならない。と同時に上流向きの店は上流向きとしての格相応な構えがなくてはならぬであろう。同業の中に見ても、宮内省御用の虎屋には虎屋の構えがあり、また虎屋なればこそあの堂々たる城廓のような建築になっても商売繁昌するのであって、一般民衆相手の菓子店がもしも虎屋を真似たならば、おそらく客は寄りつくまい。中村屋は中村屋相応の格を守り、決して調子に乗ってはならない。
商品の配達に要する失費
店を改築して経費が嵩めば今のように安く売ることが出来ず、売価が上がればそれに伴うサーヴィスとして、百貨店などのように無料配達の必要も起って、いよいよ経営の合理化に遠ざかることをすでに述べた。そこでこの配達費というものは商店経費の中のどのくらいの割合を占めるものであるか、少しこれについて考えて見よう。
中村屋が無料配達を廃止したのは今から十年前のことであって、それまで開業以来ずっと無料配達のサーヴィスをしていたものであった。私の経験によると店頭売りの場合には店員一人で一日百円の商いをすることはさほど困難でないが、近まわりのお得意だけでもお届けすることになれば、その三分の一すなわち一人が三十円を売るだけのこと