후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
私はここへも教会の縁故で矢島楫子女史からそのお弟子の藤村頴子女史に紹介をもらって行ったのであった。女史は札幌の北星女学校に教鞭を取っておられたが、私はかねて津田仙氏、安藤太郎氏などの禁酒運動に共鳴して禁酒会員となっていたから、さらに女史とその夫君藤村信吉氏の紹介で、北海道における禁酒会長の伊藤一隆氏その他の人とも親しくすることが出来た。
さて滞留一周年の実地見学で、私はいよいよ北海道が将来有望の地であることを信じ、とりあえず相当の土地を札幌郊外に購入することを思い立って、出資を郷里に求むべく大いに望みを抱いて帰郷した。
しかしその話は郷里において長兄の賛成を得ることが出来ず、したがって私はそのまま郷里に止まるほかなかった。長兄夫婦には子供がなかったので、私を相続人に定めていたし、当時は北海道といっても田舎の者には想像もつかず、とにかくあまり遠方だからとて、ついに問題にならなかったのである。
私はこの一年の北海道滞留中に、雇われることの嫌いな人間が、妙なことで至って不面目な給金取りの経験をした。それは札幌市内の桑園という土地で、信州出身の金子氏の家に客となっているうち、北海炭鉱会社の社長が、大邸宅を営造するに際し、大木を他から移植するために、三十人の臨時雇いを金子氏が頼まれた。