일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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えいがをつくるはなし

中谷宇吉郎集 第三巻

中谷 宇吉郎

中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第三巻(えいがをつくるはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 46,667자 · 95화면

아오조라 문고

壁画の摸写中は、勿論内陣へははいれないのであるが、外の廊下から、二号壁の弥勒像だけは、直ぐ間近に見ることが出来た。ちょうどこの壁は荒井寛方氏の助手役の藤井白映氏と鈴木三朝氏とが摸写にかかっているので、蛍光灯が二組差し向けられ、まるで直射日光に照らされたかのように、暗い金堂の中に浮き出ていた。

写真で見たことのある、等身より少し大きい弥勒の姿が、天平仏に特有といわれるあの美しい線をなして立っていた。この光で見た壁画の最初の印象は、写真で想像していたものとはまるで感じがちがっているということであった。それは崇高というよりもむしろ無上に美しいものであった。全体の基調は水色がかった明るい調子で、何となく暖かく透明な感じがした。そして仏身の線が滑かで細いにもかかわらず非常に力強く描かれていた。勿論千年の年月は画面に著しい損傷を残してはいたが、全体として見る時には、色彩が余り鮮かで、思わず驚嘆の眼を見はるようなものであった。

写真は今までも度々撮られて来たのであるが、写真には傷痕の方が印象強く写るのと、全体の調子が、乾板では濃淡が薄く出るようなものであるために、どうしてもこの色の鮮かさの感じが出ないのである。