후리가나로 읽는 일본 고전
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「もくせい」ごうのなぞ
中谷宇吉郎集 第六巻
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第六巻(「もくせい」ごうのなぞ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,784자 · 269화면
狭いコンパートいっぱいに湯気がもうもうとしている中で、大急ぎで身体を洗ってとび出すのが普通である。もっとも私たちは、かなり悠々とねそべっていたわけであるが、それでも実は風呂の感じはあまり出なかったのである。
いつか湯あがり後の雑談に、日本の銭湯と西洋風呂との優劣論がでた。伝染病のことを思えば、西洋式のほうが衛生的であるにきまっているが、三人とも文句なく、日本の銭湯の礼讃者であった。ひろびろとした浴室で、湯は浴槽にたっぷりある。流し場では、ざあざあと湯をふんだんに使える。考えてみると、なかなか豪奢なことをやっているもので、あの豪奢を享楽した後だから、いわゆる湯あがりの気分が出るのかもしれない。説明するまでもないことだが、西洋風呂には、流し場がないから、浴槽の中で石鹸を使う。そして薄鼠色になった石鹸水の表面にあかが浮いている中から、あがってくるわけである。神経質な人の中には、この湯を一度流して、また新しい湯を浴槽に入れて、改めて身体を洗う人もあるが、そういうのは少ない。だから西洋風呂は、細菌的には清潔であっても、心理的にはあまり清潔でない。
もともと銭湯のほうが好きな連中のことだから、理窟はどうにでもつけられる。