후리가나로 읽는 일본 고전
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にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 人間豹(にんげんひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,989자 · 311화면
明智はそんなことを考えながら、しきりと闇の中をすかしてみるのであった。
彼は恩田に化けて、恩田の父親が探しにくるのを待ち構えていたのだ。彼が出発の時から、酔狂な変装をしていたのも、実はこの目的のためであった。たとえ親子であっても、この暗闇の中で、変装に気づくはずはない。それに、彼は変装術にかけては、充分自信を持っていた。
「おや、うちへ電話がかかってきたようだな」
明智はふと聞き耳を立てた。確かにわが家の電話のベルの音だ。
「誰からだろう。文代は二階の居間に鍵をかけてとじこもっているはずだから、小林が電話口へ出ているに違いない。何か急な用事かしらん」
彼はうちの中へ飛び込んで行くわけにはいかなかった。そのうちにも、恩田の父親がやってくるかもしれない。もしうちへはいるところを見つけられでもしたら、ぶちこわしだ。
そのとき、彼が遠い邸内の電話のベルに注意したというのは、何か虫の知らせのようなものであったかもしれない。なぜといって、その電話こそ彼に取って致命的なものであったからだ。それを聞き得なかったばっかりに、思いもよらぬ失策を演じなければならなかったからだ。