후리가나로 읽는 일본 고전
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にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 人間豹(にんげんひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,989자 · 311화면
檻の中
「あけてください。誰かいませんか」
と叫びつづけた。だが、いくら叩いても、叫んでも、邸内からはなんのこたえもない。
神谷はもう、あとさきを考えている余裕がなかった。いきなり扉の桟に足をかけると、なんなくそれを乗り越して、建物の入口らしい箇所へ駈けつけ、そこのドアを叩いた。
すると、今度は、存外早く手ごたえがあって、
「誰だっ、そうぞうしい」
とどなりながら、中からドアをひらいたものがある。
檻の中
ドアをひらいて顔をさし出したのは、頭もひげもまっ白な、折れたように腰の曲がった、背広姿の老人であった。
相手が案外弱々しい老人だったので、神谷は拍子抜けがして、やや穏かな口調で、
「こちらは恩田さんのお宅ですか」
と先ず尋ねてみた。
「ハイ、わしが恩田ですが、あんたはどなたですな」
老人は人殺しなどの行なわれる屋敷とも思われぬ、ゆったりした調子で答えて、神谷と閉め切った門の扉とを、ジロジロと見比べた。
「いや、僕は若い方の恩田さんに会いたいのです。いつか京橋のカフェでお眼にかかった神谷というものです」
「若い方というと、ハハア、倅のことですかな。倅なら今あいにく留守中じゃが」