후리가나로 읽는 일본 고전
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にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 人間豹(にんげんひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,989자 · 311화면
男はきたないハッピ姿の人夫のような風体であった。破れたお釜帽子の鍔が鼻の頭まで垂れ下がって、その下から五分も伸びた顔じゅうの無精ひげが黒々とのぞいていた。それが女房とも見える「よいとまけ」女をおぶって、人波をかき分けながら急ぎ足に歩いて行く。しかも背中の女は気を失ってグッタリとなっているのだ。女の両手が男の胸のあたりにブランブランと揺れているのだ。これが道行く人の注意を惹かぬわけはなかった。何百という顔が一斉に彼のうしろ姿にそそがれた。
だが、男はそんなことをまるで気にもとめない様子で、ドンドン歩いて行った。眼の前に六区の交番があって、色の白い美男のおまわりさんが立ち番をしている。男はずば抜けた機智をもって、そのおまわりさんの真正面に立ち止まって、声をかけた。
「女房のやつがテンカンを起こしゃあがって、しようがねえんです。どっかお医者さんをお世話願えませんでしょうか」
おまわりさんはそれを聞くと、迷惑そうな顔をした。
「医者って、かかりつけの医者はないのか。お前どこのもんだ」
「へえ、三河島のもんですが」
「三河島? フン、そうか。この辺に知合いもないんだな。