후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 人間豹(にんげんひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,989자 · 311화면
「ああ、君、君は弘ちゃんていうの?」
男の相好が、実に突然に、ガラリと変ってしまった。彼は弘子の肩を抱いて、ニヤニヤしながら、お詫びでもするように話しかけるのだ。
「僕ね、恩田っていうんだ。君に、贈り物がしたいのだがね、うけてくれるかい」
彼は前に見はっている神谷の方を、気まずそうに盗み見ながら、大きな口をペタペタいわせてささやいた。そうだ、この恩田という怪人物の口は、実に大きかった。もし思い切ってひらいたら、耳まで裂けて、あの骨ばった顔じゅうが、口になってしまうのではないかと疑われた。唇はそんなに厚ぼったくなかったが、非常に赤くて、絶えずヌメヌメと濡れているように見えた。
恩田は自分の指から奇妙な形の指環を抜きとり、辞退する弘子の手を無理にとって、その指にはめてしまった。
「美しい弘ちゃんにはじめて会った記念です。大切にしてください」
彼は指環をはめたついでに、弘子の手をギュッと握りしめながら、実に独りよがりなわがままな調子で言うのだ。
神谷はムッとしたが、恩田のさいぜんの形相を思い出すと、恐ろしくて手出しができなかった。狂人の痴態として見のがすほかはなかった。