후리가나로 읽는 일본 고전
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集(へいけがに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,094자 · 411화면
横笛どのが門ちがいせられたのではござらぬかな。」
見掛けによらない口軽の坊さまと、女の方でも少しく打ち解けて語り出した。
「初対面の御坊の前で、まず我が身の身分苗字を名乗りませいではならぬ筈でござりまするが、しばらくお免し下さりませ。わたくしは都に屋敷を構えておりまする某武家の娘、少しくお願いの儀がござりまして……。」
「ほう。して、その願いとは……。和歌の添削でも乞わるるのかな。」
女がこれから持ち出そうとする問題は、なかなかそんな有り触れた手軽いものではないらしかった。かれはしばらく口籠って、床の下に鳴き弱る虫の声を聞き澄ますかのように押し黙っていたが、もともとそれを言いたいがために、わざわざ尋ねて来た以上、今さらおめおめと逡巡している訳にもゆかないので、かれは思い切ってまた語り出した。
「御坊の筆ずさみとて、このごろ専ら世に持て囃さるる徒然草という草紙、わたくしもかねて拝見しておりまする。」
「つれづれなるままに、そこはかとなく書きつけた筆のすさびが、いつともなしに世に洩れて、諸人の眼にも触れ耳にも伝えられ、何やかやと物珍らしげに言い囃さるるは、近ごろ面目もない儀でござるよ。