후리가나로 읽는 일본 고전
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かしとそのきょく
信時潔音楽随想集 バッハに非ず
信時 潔
信時 潔의 信時潔音楽随想集 バッハに非ず(かしとそのきょく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,387자 · 18화면
一つを苦心して仕上げたベートーベンは、自分の道義観念に合ったオペラの台本を求め続けた。これが作曲者の実情である。
明治以後の日本にも逍遙の「常闇」、岡倉覚三の「白狐」、宮沢賢治の諸作など、初めから音楽を予想した劇詩もあるが、その作曲はあまり成果をあげていない。小さい曲に作り得る日本の詩歌は今日まで無数にあるが、歌と曲の幸福な結合は中々むつかしい。詩人が思うままに作って自然に音楽性の豊かな詩、作曲者が註文や義理でなく自分から進んで作りたくなるような詩が多ければ多いほど良い歌曲の生れる機会は増すだろう。大切なのは詩人と作曲者の平素からの相互理解である。
「心」へあまりごぶさたしているので、平素仕事の間に心に浮かぶことをだらだらと書いてしまったが、わかりきったことばかりで読んでくださる方に申訳ない。現にこれを書いている間にも、テレビの日曜散歩に宇治の鳳凰堂の美しい姿が現れたり、FM放送でワグネルのトリスタン序曲と「愛の死」が響いてくる。そのような人間の想像力のすばらしい飛翔によって生れた作品に触れると、こんな原稿は破りたくなるが、これも日本の作曲者が当面している問題として、歌曲の現情と将来に関心を持たれる方々に読んでいただければ幸いである。