후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
倉田 百三의 光り合ういのち(ひかりあういのち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,439자 · 263화면
なる程利発な、美しい女になったかも知れないと思う。私は父のそうした思い出話を多少のくすぐったさを以て聞いたものだ。花を活け、三味を弾き、女形を勤めた父は私より器用な才であったらしい。
父は田幸家という家の米吉という芸妓を愛したことがあった。これは豊子姉からほんの子供の時たった一度私は聞いたことがある。よく名前まで私は覚えてるものだ。しかしこれは私など物心もつかぬ昔の話らしい。私が物心ついてから父にも母にも浮いた話はひとつもなかった。
私の幼いころは今日よりも交通不便であったが、却って落ちついた文化的アトモスフェアが田舎の町や村をつつんでいたようだ。芝居なども、かなりまとまった田舎まわりの大阪役者の一座が巡って来た。私は殆ど大がいの歌舞伎の芸題を私の町の定小屋で見た。姫君も、娘も、腰元も、遊女もその美の幻影はこうして与えられたのだ。侍も、侠客も、白浪も、雲助も、その空想と郷愁と共にこうして種まかれたのだ。私はあの宙釣りから狐忠信があらわれて、静御前の美しい旅姿とデュエットで舞う夢のような場面を初めて見た時の驚異をいまだに覚えている。美と文化とはやはり民族的のものだ。