후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
海野 十三의 十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,941자 · 210화면
そういった刹那の出来事だった。
吹矢の目の前に、なにか白いステッキのようなものが奇妙な呻り声をあげてぴゅーっと飛んできた。
「呀っ!」
とおもう間もなく、それは吹矢の頸部にまきついた。
「ううっ――」
吹矢の頸は、猛烈な力をもって、ぎゅっと締めつけられた。彼は虚空をつかんでその場にどっと倒れた。
医学生吹矢の死体が発見されたのは、それから半年も経ってのちのことであった。一年分ずつ納めることになっている家賃を、大家が催促に来て、それとはじめて知ったのだ。彼の死体はもうすでに白骨に化していた。
吹矢の死因を知る者は、誰もなかった。
そしてまた、彼が残した「生ける腸チコ」に関する偉大なる実験についても、また誰も知る者がなかった。
「生ける腸」の実験は、すべて空白になってしまった。
ただ一人、熊本博士は吹矢に融通した「生ける腸」のことをときおり思いだした。実はあの腸はどの囚人のものでもなかったのである。
「生ける腸」はいったい誰の腹腔から取り出したものであろうか。
それは○○刑務病院につとめていた二十四歳の処女である交換手のものであった。彼女は盲腸炎で亡くなったが、そのとき執刀したのは熊本博士であったといえば、あとは説明しないでもいいだろう。