후리가나로 읽는 일본 고전
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ちくまがわのスケッチ
千曲川のスケッチ
島崎 藤村
島崎 藤村의 千曲川のスケッチ(ちくまがわのスケッチ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,668자 · 164화면
私達は牧夫の住んでいる方へと急いだ。
番小屋は谷を下りたところにあった。そこへ行く前に沢の流れに飲んでいる小牛、蕨を採っている子供などに逢った。牛が来て戸や障子を突き破るとかで、小屋の周囲には柵が作ってある。年をとった牧夫が住んでいた。僅かばかりの痩せた畑もこの老爺が作るらしかった。破れた屋根の下で、牧夫は私達の為に湯を沸かしたり、茶を入れたりしてくれた。
壁には鋸、鉈、鎌の類を入れた「山猫」というものが掛けてあった。こんな山の中までよく訪ねて来てくれたという顔付で、牧夫は私達に牛飼の経験などを語り、この牧場の管理人から月に十円の手宛を貰っていることや、自分は他の牧場からこの西の入の沢へ移って来たものであることなどを話した。牛は角がかゆい、それでこすりつけるようにして、物を破壊して困るとか言った。今は草も短く、少いから、草を食い食い進むという話もあった。
牧夫は一寸考えて、見えなくなった牛のことを言出した。あの山間の深い沢を、山の湯の方へ行ったかと思う、とも言った。
「ナニ、あの沢は裾まで下りるなんてものじゃねえ。柳の葉でもこいて食ってら」
こう復た考え直したように、その牛のことを言った。