후리가나로 읽는 일본 고전
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なんぼくのとうかいどうよつやかいだん
南北の東海道四谷怪談
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 南北の東海道四谷怪談(なんぼくのとうかいどうよつやかいだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,555자 · 34화면
八
隠亡堀の流れの向うに陽が落ちて、入相の鐘がわびしそうに響いて来た。深編笠に顔をかくした伊右衛門は肩にしていた二三本の竿をおろして釣りにかかった。
傍には鰻掻になっている直助がいて、煙草を飲みながら今のさき鰻掻にかかって来た鼈甲の櫛を藁で磨いていた。伊右衛門はそれを見て、煙草を出して火を借りようとした。
「火を借してもらいましょう」
直助はすまして煙管の火を出した。
「お点けなされませ」そして笠の中を覗いて、「伊右衛門さんお久しゅうござります」
伊右衛門は驚いた。
「そう云うてめえは、直助か」
「其の直助も、今では鰻掻の権兵衛」
話のうちに標がびくびく動きだした。伊右衛門はそれと見て竿をあげると小鮒がかかっていた。
「ああ、鮒か」
其のうちに他の標が動きだした。
「そりゃ、またかかった」
伊右衛門は調子にのって大きな声をしながらあげた。それには鯰がかかっていて草の上へ落ちた。伊右衛門はあわてて傍にあった卒塔婆を抜いて押え、魚籃に入れるなり卒塔婆を投げだした。卒塔婆は近くに倒れて気を失っていた女乞食の前へ落ちた。それはお梅の母親のお弓であった。