후리가나로 읽는 일본 고전
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なんとうたん
南島譚
中島 敦의 南島譚(なんとうたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,434자 · 11화면
盥ほどもある車渠貝に足を挟まれ損ったこともある。午になり、島中の誰彼が木蔭や家の中の竹床の上でうつらうつら午睡をとる時も、此の男ばかりは、家内の清掃に、小舎の建築に、椰子蜜採りに、椰子縄綯いに、屋根葺きに、家具類の製作に、目が廻る程忙しい。此の男の皮膚はスコールの後の野鼠の様に絶えず汗でびっしょり濡れている。昔から女の仕事と極められている芋田の手入の外は、何から何迄此の男が一人で働く。陽が西の海に入って、麺麭の大樹の梢に大蝙蝠が飛び廻る頃になって、漸く此の男は、犬猫にあてがわれるようなクカオ芋の尻尾と魚のあらとにありつく。それから、疲れ果てた身体を固い竹の床の上に横たえて眠る――パラオ語でいえばモ・バズ、即ち石になるのである。
彼の主人たる此の島の第一長老はパラオ地方――北は此の島から南は遠くペリリュウ島に至る――を通じて指折の物持ちである。此の島の芋田の半分、椰子林の三分の二は此の男のものに属する。彼の家の台所には、極上鼈甲製の皿が天井迄高く積上げられている。彼は毎日海亀の脂や石焼の仔豚や人魚の胎児や蝙蝠の仔の蒸焼などの美食にいているので、彼の腹は脂ぎって孕み豚の如くにふくらんでいる。