후리가나로 읽는 일본 고전
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めいじんでん
名人伝
中島 敦의 名人伝(めいじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,782자 · 12화면
一月の後、百本の矢をもって速射を試みたところ、第一矢が的に中れば、続いて飛来った第二矢は誤たず第一矢の括に中って突き刺さり、更に間髪を入れず第三矢の鏃が第二矢の括にガッシと喰い込む。矢矢相属し、発発相及んで、後矢の鏃は必ず前矢の括に喰入るが故に、絶えて地に墜ちることがない。瞬く中に、百本の矢は一本のごとくに相連なり、的から一直線に続いたその最後の括はなお弦を銜むがごとくに見える。傍で見ていた師の飛衛も思わず「善し!」と言った。
二月の後、たまたま家に帰って妻といさかいをした紀昌がこれを威そうとて烏号の弓に衛の矢をつがえきりりと引絞って妻の目を射た。矢は妻の睫毛三本を射切ってかなたへ飛び去ったが、射られた本人は一向に気づかず、まばたきもしないで亭主を罵り続けた。けだし、彼の至芸による矢の速度と狙いの精妙さとは、実にこの域にまで達していたのである。
もはや師から学び取るべき何ものも無くなった紀昌は、ある日、ふと良からぬ考えを起した。
彼がその時独りつくづくと考えるには、今や弓をもって己に敵すべき者は、師の飛衛をおいて外に無い。天下第一の名人となるためには、どうあっても飛衛を除かねばならぬと。