일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あづまばし

問はずがたり・吾妻橋 他十六篇

永井 荷風

永井 荷風의 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇(あづまばし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,586자 · 159화면

아오조라 문고

寂寞と詩興とは一致して離すべからざるものであったらしい。仏蘭西の人モーパッサンにも寂寞を追求して止む能わざる病的の性癖があった。或時は北亜弗利加の沙漠にさまよい、或時は地中海の暗夜に孤舟を漂わせたのも、その目的とするところは無人の境に寂寥の悲愁を探求したに他ならない。巴里の繁華もモーパッサンの眼には人生寂寞の影を宿す処に過ぎなかった。

芭蕉とモーパッサンとは時代と民族とを異にしていながら、何が故にその求むるところに変りがなかったのであろう。わたくしは二人とも人生の浮誉名声に安んじ得なかったが為だと思う。浮誉名声は人間相互の関係から、人の行動と心情とを拘束する嫌いを生じる。ここにおいて心の自由と境地の寂寞とはまた一致して分ちがたいものとなる。人生の真相は寂寞の底に沈んで初めてこれを見るのであろう。

○

亜弗利加の沙漠に天幕の生活を営んでいる遊牧の民には、一定の家がない。家のない民族には歴史も芸術も存しない。存する必要がない。これはモーパッサンの紀行に見る所である。歴史なく芸術なき民族の世は虚無である。史乗なければ過去は暗夜に等しく芸術がなかったら現実も刻々に消えて行く影に過ぎまい。