후리가나로 읽는 일본 고전
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あづまばし
問はずがたり・吾妻橋 他十六篇
永井 荷風
永井 荷風의 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇(あづまばし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,586자 · 159화면
そして竹細工の手つだいをしたり、また近処の家でつくる高箒を背負ったりして、時々東京へ売りに行った。その都度もと住んでいた町の町会へも立寄り、女房子供の生死を調べたが手がかりがなかった。せめて死骸のありそうな場所だけでもと思ったがそれも分らずじまいであった。
火災を免れた市川の町では国府台の森の若葉が日に日に青く、真間川堤の桜の花もいつの間にか散ってしまったころである。佐藤は或日いつものように笊を背負い、束ねた箒をかついで省線浅草橋の駅から橋だもとへ出た時、焼出されのその朝、葛西橋の下で、いっしょに炊出しの握飯を食って、その儘別れたおかみさんが、同じ電車から降りたものらしく、一歩先へ歩いて行くのに出会った。
わけもなくその日の事が思出されて、佐藤は後から、「もし、おかみさん。」と呼びかけた。
「あら。あの時はいろいろお世話さまになりました。」
振返るおかみさんの顔にも同じような心持が浮んでいる。見れば葛西橋下で初て見た時よりも今日はずっと好い女になっている。年は二十二、三。子供をつれていないので、まだ結婚しない女とも見れば見られる若々しさ。頬かぶりをしたタオルの下から縮し髪の垂れかかる細面は、色も白く、口元にはこぼれるような愛嬌がある。