후리가나로 읽는 일본 고전
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じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
海野 十三의 地獄の使者(じごくのししゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,419자 · 152화면
しかしこれを調べることはないと分ったから除外したんだ。ねえ帆村君」
このとき帆村が何かいおうとしたのを、検事はおっかぶせるように言葉をついだ。
「実は灰皿の中に煙草の吸殻が入っていることを僕が忘れていると思っているんだろう。なるほど、現にこうして灰皿を眺めると、吸殻が見えない。それは吸殻の上に、何か紙片を焼き捨てたらしい黒い灰が吸殻の上一面を蔽って、吸殻を見えなくしているからだ」と、検事は灰皿を指した。「ね、そこだよ、君。吸殻に中毒性のものが入っていたとすれば、その吸殻は灰皿の外に落ちていなければならないと考えるのが常識だ。しかし被害者が頑張り屋で、きちんとすることが好きな人間だったら、中毒症状を起しながらも懸命の努力を揮って吸殻を灰皿へ抛げこむだろう。もちろんこれは極めて稀なる場合だがね。ところがだ、この灰皿の内容物を検するのに、吸殻の上を、この黒い灰が完全に蔽っているんだ。ということは何を意味するか。それは手紙か証文か何かしらんが、その紙片を焼いて黒い灰をこしらえたときには、被害者は煙草を吸っていなかったことを物語る――つまりそのとき煙草を吸っていたものなら、その吸殻はこの黒灰の上にあるか、又はそのへんに落ちている筈だ。