후리가나로 읽는 일본 고전
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じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
海野 十三의 地獄の使者(じごくのししゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,419자 · 152화면
お末の方は亀之介がこんなところに来ているなどとは夢にも思わないから、亀之介が反対の扉から出て行く姿をちらと見ても、それが亀之介だとは悟らなかったのだ。それにお末は、前にもいったように、ひどい近眼だった。亀之介は、こうして鶴彌の告白書の入った缶詰を用意し終ると、それを共謀者の手を通じて兄鶴彌に送ったのである。
それより前亀之介は変名して、たびたび兄を脅迫し、その告白書を五十万円で買取らないかと持ちかけたのであった。これには彼亀之介の共謀者が、しばしば鶴彌に会ったが、亀之介は最後まで自分を隠しおおせたつもりであった。ところが鶴彌の方は、途中から気がついた。殊にその告白書を握っている人物が戦災で死に、もう大丈夫と思っていたところが、それが出て来たところから、これはてっきり土井の遺族が一緒に策動しているものと睨み、そこで彼は土居三津子を呼びこんで、いろいろな方面から脅迫を試みていたところだった。三津子は、その告白書を見たことがあり、そしてそれは亀之介が立合っていたことを鶴彌に洩したものだから、鶴彌はこれに弟が関係していることを感付いたらしい。
しかし鶴彌にとっては、あの告白書が非常に重大であるので、何を措いても先ずあれを取返そうとしてかかった。