후리가나로 읽는 일본 고전
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よるのこうず
夜の構図
織田 作之助
織田 作之助의 夜の構図(よるのこうず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 62,068자 · 125화면
……そして、もう一人男が……。その男は新聞の暗号を読んで出掛けた未知の男か。それとも、信吉も、そして誰も行かなかったので、掟通り、情夫の蜂谷重吉がいるのだろうか。
約束を破ったことを一応謝罪するつもりで、掛けようとする電話が、俄かに恥かしい好奇心に満ちたものになってしまった。
「ホテルというやつは、へんに情慾的に出来てやがる」
と、苦笑した途端に、信吉はいきなり伊都子を想い出した。冴子は頭に泛ばなかった。
信吉は短くなった煙草の火を、新しい煙草に移して、いわゆる「鎖りのみ」をしながら、受話機を外そうとした。
その時、ドアをノックする音が聞えた。
そっと遠慮がちに敲いている。
「誰だろう……?」
と思いながら、あけると、いきなり飛び込んで来た女――伊都子だった。
「あッ!」
今朝、伯父や許嫁と一緒に東京を発って行った筈の伊都子が、今時分どうして自分を訪ねて来たのだろう――と、考える暇もなく、伊都子はいきなり両手を拡げて、信吉の胸にしがみついて来た。
「会いたかった。会いたかったわ」
そう叫びながら、伊都子はもの狂わしく信吉の唇をもとめて来た。
伊都子の口はしおからかった。