후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,172자 · 206화면
その時にできた歌もまだ彼には忘れられずにある。
亡き人に言問ひもしつ幽界に通ふ夢路はうれしくもあるか
こんな自作の歌までも思い出しているうちに、耳に入る冷たい秋雨の音、それにまじってどこからともなく聞こえて来る蟋蟀の次第に弱って行くような鳴き声が、いつのまにか木曾の郷里の方へ彼の心を誘った。彼は枕の上で、恋しい親たちの葬ってある馬籠万福寺の墓地を思い出した。妻のお民や四人の子の留守居する家の囲炉裏ばたを思い出した。平田同門の先輩も多くある中で、彼にはことに親しみの深い暮田正香をめずらしく迎え入れたことのある家の店座敷を思い出した。木曾路通過の正香は賀茂の方へ赴任して行く旅の途中で、古い神社へとこころざす手本を彼に示したのもあの先輩だが、彼と共にくみかわした酒の上で平田一門の前途を語り、御一新の成就のおぼつかないことを語り、復古が復古であるというのはそれの達成せられないところにあると語り、しまいには熱い暗い涙があの先輩の男らしい顔を流れたことを思い出した。彼はまた、松尾大宮司として京都と東京の間をよく往復するという先輩師岡正胤を美濃の中津川の方に迎えた時のことを思い出し、その小集の席上で同門の人たちが思い思いに歌を記しつけた扇を思い出し、あるものはこうして互いにつつがなくめぐりあって見ると八年は夢のような気