일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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よあけまえ

夜明け前

島崎 藤村

島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,172자 · 206화면

아오조라 문고

第十一章

いったん時代から沈んで行った水戸のことが、またしきりに彼の胸に浮かぶ。彼はあの水戸の苦しい党派争いがほとんど宗教戦争に似ていて、成敗利害の外にあったことを思い出した。あの水戸人の持つたくましい攻撃力は敵としてその前にあらわれたすべてのものに向けられ、井伊大老もしくは安藤老中のような要路の大官にまで向けられたことを思い出した。彼はそれを眼前に生起する幾多の現象に結びつけて見て、かつて水戸から起こったものが筑波の旗上げとなり、尊攘の意志の表示ともなって、活きた歴史を流れたように、今またそれの形を変えたものが佐賀にも、土佐にも、薩摩にも活き返りつつあるのかと疑った。

彼は自分で自分に尋ねて見た。

「これでも復古と言えるのか。」

その彼の眼前にひらけつつあったものは、帰り来る古代でもなくて、実に思いがけない近つ代であった。

第十一章

一

東京の町々はやがてその年の十月末を迎えた。常磐橋内にある教部省では役所のひける時刻である。短い羽織に袴をつけ、それに白足袋、雪駄ばきで、懐中にはいっぱいに書物をねじ込みながら橋を渡って行く人は、一日の勤めを終わった役所帰りの半蔵である。