후리가나로 읽는 일본 고전
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おおとねのおおものつり
大利根の大物釣
石井 研堂
石井 研堂의 大利根の大物釣(おおとねのおおものつり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,600자 · 17화면
漁史自ら「鈎政」に型を授けて、特に造らせしものに係る。これを結びたる天糸は、本磨き細手の八本撚りにて、玲瓏たる玉質、水晶の縄かとも見るを得べく、結び目の切り端の、処々に放射状を為すは、野蚕の背毛の一叢の如し。十五匁程の鉛錘は進退環によりて、菅絲に懸る。綸は太さ三匁其の黒き事漆の如く、手さわりは好くして柔かなるは、春風に靡く青柳の糸の如し。されども之を夫の鮒を釣る織細の釣具に比する時は、都人士の夢想にも及ばざる粗大頑強のものたるは言うまでもなし。
さて、小出し桶に受取りし餌を摘み取り、糸女、沙蚕三十筋ばかりと、袋餌数筋を刺す。其の状、恰も緋色の房の如く、之を水に投ずれば、一層の艶を増して鮮かに活動し、如何なる魚類にても、一度び之を見れば、必ず嚥下せずには已むまじと思われ、愈必勝を期して疑わず。
二仕掛を左右舷に下し終り手を拭いて烟を吹く時。後の方には、船頭の鈴を弄する声す。亦投綸に取りかかりたるを知る。
彼是する間に、水光天色次第に金色に変じ、美しさ言うばかり無し。常の釣には暮色に促されて竿を収め、日の短きを恨みて、眷々の情に堪えざるを、今日のみは、これより夜を徹せん覚悟なれば、悠々として帰心の清興を乱す無く、殊に愈本時刻に入るを喜ぶは、夜行して暁天に近づくを喜ぶに同じく、得意の興趣、水上に投射せる己が影