후리가나로 읽는 일본 고전
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おおとねのおおものつり
大利根の大物釣
石井 研堂
石井 研堂의 大利根の大物釣(おおとねのおおものつり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,600자 · 17화면
数日前、船頭の許に、船を用意せしめおきしが、恰も天気好かりければ、大生担、餌入れ岡持など提げ、日暮里停車場より出て立つ。時は、八月の二十八日午后二時という、炎暑真中の時刻なりし。
前回の出遊には、天気思わしからず、餌も、糸女のみなりしに、尚二本を獲たりし。今日の空模様は、前遊に比べて、好くとも悪しき方には非ず。殊に袋餌の用意有り、好結果必ず疑い無し。料理界にてこそ、鯉は川魚中の王なれ、懸りて後ちの力は鱸の比に非ず。其の姿よりして軽快に、躍力強健に、綸に狂ひ、波を打ち、一進一退、牽けども痿えず、縦てども弛まず、釣客をして、危懼しながらも、ぞくぞく狂喜せしむるものは只鱸のみにて、釣界中、川魚の王は、これを除きてまた他に求むべからず、今日品川沖に赤目魚釣に往きし忘筌子、利根川(江戸川)に鯉釣に出でし江東子に、獲物を見せて愕かし呉るるも一興なり。など空想を描きつつ窓によりて進む。
田の面一般に白く、今を盛りと咲き競うは、中稲にて、己に薄黒く色つき、穂の形を成せるは早稲にやあらん、田家の垣には、萩の花の打ち乱れて、人まち顔なるも有り、青無花果の、枝も撓わわに生りたる、糸瓜の蔓の日も漏さぬまでに這い広がり、蔭涼しそうなるも有り、車行早きだけ、送迎に忙わし。