일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠13

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 349,705자 · 678화면

아오조라 문고

十一

ああ、つまらない! ああ、無意味と索漠を極めた旅というものよ!

わたしは、極暑のうん気の中に、巣鴨の伝中の化物屋敷の古土蔵の中を閉めきって、針で指を刺したあのどろどろの生活がいいのだが、ああ、その相手がいない、その人は今どこへ行っている、その行方を誰が知っている?

わたしは今、引返して、その人をたずねて、あの苦しみを取戻さねばならない、それにしては出立が違っていた、もう一足も、こんな旅は続けられない。

お銀様の悩乱と昂奮は、ついにここまで到着しましたけれど、お銀様は米友ではありません。米友ならば、昂奮した時がすなわち行動に移るの時であるけれども、さすがにお銀様にはその余地があります――

ただ、旅行というものを極度に忌避する一念がこうまで昂上してみれば、今後のことは時間の問題のみであります。熱火に溶け行くような胸と腹を抑えつつも、つとめて冷然と立っているのがお銀様の一つの習い性でなければなりません。

十一

そうしているお銀様の足許へ、その腰のあたりまでしかない一つの小さい物体が現われました。

「モシ、桑名からの二番船はまだ着きませんですか」

「え」

思いを天上にのみ走せていたお銀様が、ぎょっとして眼を地上におろすと、これはまた、天上に空なる今の弁信の生の姿が、現実にここへ落ちて来たかと思われるばかり――よく見れ