후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 349,705자 · 678화면
あの黒い髪の毛が、痩せた首筋にほつれている、凄いほどの美人の年増の奥様といったような魅力があるのではないか。キッと結んだ口もとには、意地の悪い深いおとし穴がある。
あの強い腕にしっかりと抑えられて、あのおろちのような唇が開いた時、あの黒い髪の毛のほつれが頬にさわる、近く寄るとあの蒼白い顔の色が蝋のように冷たくなっている、けれども、蝋よりも滑らかになっているのに、あの唇からは火のような毒。
ああ、かわいそうな人――心からいたわってやりたい。こうしているうちにも飛びついて、「ああ、先生、わたしは本当にあなたが好きでした」と、あの冷たい頬に、温い血をのぼらせてあげたい。あたしの姉さんはこの人に殺されたような気がするけれども、でも憎めない。わたしだって殺されてあげたっていいことよ。ほんとうにどうして、この人のために、こんなに尽してあげなければならないのか、わたしはこうしてうかうかと、一生を誤ってしまっているのではあるまいか、それも誰のためだと思います。
ほんとうに、先生、これからのわたしを、どうして下さるの……
お雪ちゃんは、竜之助の面を見ているうちに、何ともいえない物狂おしい心持でからだのうちがわき立ってきました。