후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠13(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 349,705자 · 678화면
「叱! 叱!」
政吉は軽くそれを追い払って、ともかくもお雪ちゃんが、着物を着替えて出て行った形跡だけは明らかであるし、室の内も荒涼とは言いながら、何一つ盗まれているらしい様子はないことから、少し待っている限り、必ず戻って来るに相違ないものと鑑定しました。
それまで待っていてみましょう――という気になって、あけ放された裏の方の一枚を、もう二三枚繰って明るくし、あんまり出過ぎない程度で、室内を取片づけておくことも、心安立ての好意として斥けられはしないことだと考え、何かと取片づけているうちに、どうしてもひとつ、炬燵の中へ火をおこして上げることが急務だと考えたのでしょう。
炬燵に火をおこした政どんは、このへんで少しいい気持になったものと見え、いつもお雪ちゃんがするようにして、炬燵を前にみこしを据えてしまうと、半ば折りめぐらされた金屏風の緑青の青いのと、寒椿の赤いのが快く眼を刺激してうつらうつらした気分に襲われたものです。浅公の弟にしても、こんな場合には幾分、からかい心も出るものと見えて、こうして炬燵に納まり込んでしまってみると、ここへ不意にお雪ちゃんが帰って来た時、ただお帰りなさいでは曲がないと考えたらしいのです。