후리가나로 읽는 일본 고전
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てんぽうのひこうじゅつ
天保の飛行術
野村 胡堂
野村 胡堂의 天保の飛行術(てんぽうのひこうじゅつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,024자 · 28화면
鶴次郎の一行
茶店の女房の言葉には、なんかしら解き難い謎が残るのでした。
「それは面白いな、――お使い姫だかなんだか知らないが、女が平気で登る山に、大の男が登れないという法はあるまい、大槻伝蔵の亡霊が出たって、他国人の俺には祟りもあるまいよ、俺は矢張り登ることにしようよ」
「あれ、お客様、そんな大それた事が、山役人に聞えたらどうするだ、――噂をすれば向うから御城下の御侍方が見えるようだ、あれは前触れのあった奉幣使とやらだろう、――他国者がうろうろして居て、詮議が始まったらこの店の迷惑でねえか、隠れて居て下せえよ、お客様」
茶店の女房は旅人清作を引き摺るように物蔭に隠しました。間もなく金沢から来た一行八人の奉幣使が注連縄張った唐櫃を担がせて近づきます。
鶴次郎の一行
加州の家来奥村主殿、若党四人に大唐櫃を舁がせ、手代りの人足二人を従え、外に侍姿の若い男――大野の鶴次郎と連れ立って茶店の縁台にドカドカと腰をおろしました。
「おい、お神、――派手なふうをして山登りの足拵えをした、右半面のおそろしく綺麗な女は通らなかったかえ」
鶴次郎は茶店の女房に訊きました。三十前後、侍姿は身につきませんが、色白の、唇の紅い、妙に艶めかしい感じのする男です。