후리가나로 읽는 일본 고전
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,830자 · 24화면
プロローグ
一
プロローグ
小説家大磯虎之助は、奇談クラブのその夜の話し手として、静かに壇上に起ちました。
まだ三十を幾つも越していない筈ですが、一と頃人気の波に乗って、文壇の一角から、その同志達に号令をかけていただけに、なんとなく老成した感じの、やや旧式な美成年でした。
「これは私の友人の経験した話で、決して大衆小説の筋のように、奇っ怪なものではありませんが、この少しばかりロマンティックな話の中から、人間の心の奇怪至極な動きと、花恥かしい処女の成し遂げた、驚くべき恋の冒険の醍醐味を味わって頂き度いと思います」
大磯虎之助は、こう言って、さて話の本筋に入ったのです。
一
若い作家東野南次は、文壇に割拠するいろいろの垣から閉め出しを食って、すっかり原稿が売れなくなってしまいました。
一つはこの人の持っている新浪漫主義が、激しい文壇の思想の動きから、おき去りにされたせいもあったでしょう。とも角、明日のパンに困っては、売る当もない原稿を書いて、運の賽の目が此方へ廻って来るのを待っているわけにも参りません。
そこで考えたのは、筆の立つのを資本に、代作業をやって見ようということでした。