후리가나로 읽는 일본 고전
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ちぎりきぬ
契りきぬ
山本 周五郎
山本 周五郎의 契りきぬ(ちぎりきぬ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 32,757자 · 66화면
――その泥のような不愉快な眠りのなかで、珍しくお屋敷の正二郎さまの夢を見た。まるまると肥った頬ぺたを赤くして竹の棒でいっしょけんめいに地面を掘っていらっしゃる。なにをしていらっしゃるのかときくと、
――この中にいい物があるんだよ。待っといで、いまみんなおまえにやるからね。
こう云っているうちに、その掘った穴からどんどん水が湧きだした。さあ手を入れてお取りというので、水の中へ手を入れて掻きさぐると、一朱銀がざくざく出て来た。幾らでも出て来るのである。うれしさの余り胸がどきどきし、これでお米も買えるし母さんのお薬も買える。こう思いながら水の中から掴みだしては手桶へ入れていると急に周囲で笑いごえが起った。びっくりして見まわすと、正二郎さまは影もかたちもなく、近所の悪童たちが大勢とりまいて、見ているのである。――かれらのげらげら笑い囃す声と、身の縮むような恥かしさとで思わず呻きごえをあげ、その呻きごえで眼がさめた。
眼がさめても笑いごえはやまない。そっと頭をあげてみると、朋輩の女たちが五人明るくした行燈のまわりで、桃を食べながら話したり笑ったりしていた。