후리가나로 읽는 일본 고전
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つまのざ
妻の座
壺井 栄
壺井 栄의 妻の座(つまのざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 82,695자 · 165화면
「閑子さんが、あとから伊豆へおっかけてゆくぐらいだと、いいんだけどね。」
そこにだけのぞみをおくように貞子はいって、ふといためいきをした。
「だめでしょう。そんなところがだめだから、だめなのよ。それにもう……」
ひと事のように平気な声でいったのに、貞子の前だという油断からか、ミネは急にかなしさがこみ上げてきて、だまって顔をかくした。しばらくしてから、
「わたし、野村さんの気もちも分っているつもりなんです。気の毒だと思いますわ。でも、閑子もかわいそうだと思うの。働いてさえいれば、いつかは認められると思ってるような馬鹿な女です。そして酬いられるものが、これですもの。しかもそれを敏感にうけとれないでいる……」
ひと前で泣くのを口惜しいと思いながら、やはり泣けた。泣くまいと決心し、閑子の前でも、また悠吉との話しあいの中でも今度は泣かなかったのに、貞子の前ではいつでも泣けた。貞子だけは分ってくれると思ったからだ。
「私、ミネさんは泣いていますって、手紙出したのよ。」
貞子はそういった。だが、ミネがどれほど泣いたとてどうなるものでない。ミネが泣いていると聞いて、野村は手紙をよこしたに相違ない。