후리가나로 읽는 일본 고전
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つまのざ
妻の座
壺井 栄
壺井 栄의 妻の座(つまのざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 82,695자 · 165화면
家出をした妻のためには出かけてこない野村が、戻って行った妻のことではあわててやってきて引きとってくれというのだ。そこに野村の気持の正直さが現れているとは言え、これではあまりにも無責任だ。
「つれてきて下さるなり、よこして下さるなりすればよかったのに。」
腹立ちをかくしてミネはいった。
「ところが僕は、閑子さんに気の毒でね、いえないんです。いや、何ともまったく、わがままないい分ですが、ミネさんにつれてきてもらって、よく話してもらうのが一番いいと思って。」
おびえたような目をはげしく目たたきながらいう。
「閑子にいわずにですか。今あなたがここへいらしたことも閑子はしらないんですか。」
「そうです。ぼくの日記をよんだとかいってゆうべは大分興奮していましたからね。」
自信のない、ふぬけたような、低いしゃあがれ声である。ここまできて、まだ真実を伝えられないとは。それとも、無責任といわれようとも、かかずらってはいられないほど、反吐の出そうな存在で閑子はあるのだろうか。重たさに堪えかねて投げ出した荷物に、再び手を出しかねるような、いやなことに対するどうにもしようのない気持、何でもかでも逃れたい気持、それはミネも分らなくはない。