후리가나로 읽는 일본 고전
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
浅野 和三郎의 小桜姫物語(こざくらひめものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,097자 · 267화면
外でもない、それは妖精の世界のお話でございます。
『研究の為めに汝に見せてやらねばならぬ不思議な世界がまだ残っている。』と、或る日指導役のお爺さんが私に申されました。『人間は草や木をただ草や木とのみ考えるから、矢鱈に花をったり、枝を折ったり、甚だしく心なき真似をするのであるが、実を言うと、草にも木にも皆精……つまり魂があるのじゃ。精があればこそあんなにも生を楽しみ、あんなにも美しい姿態を造りて、限りなく子孫を伝えて行くのじゃ。今日は汝を右の妖精達に引き合わせてやるから、成るべく無邪気な気持で、彼等に逢ってもらいたい。妖精というものは姿も可愛らしく、心も稚く、少しくこちらで敵意でも示すと、皆怖がって何所とも知れず姿を消して了う。人間界で妖精の姿を見る者が、大てい無邪気な小児に限るのもその故じゃ。今日の見物は天狗界や竜神界の大がかりな探検とはよほど勝手が異うぞ……。』
斯んな事を話してくれながら、お爺さんは私を促して山の修行場を出掛けたと思うと、そのまま一気に途中を飛び越して、忽ち一望眼も遥かなる、広い広い野原に出て了いました。見ればそこら中が、きれいな草地で、そして恰好の良いさまざまの樹草……松、梅、竹、その他があちこちに点綴して居るのでした。