후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとゆきのにっき
山と雪の日記
板倉 勝宣
板倉 勝宣의 山と雪の日記(やまとゆきのにっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 32,279자 · 67화면
霞沢岳の途中
腰のずれそうな傾斜のはい松の中に腰を下ろした。まっすぐな谷が、梓川が糸のように見える上高地の平原まで続く。すぐ右手に頭を圧して、半天をさえぎって、花崗岩の大岩塊が、白い屏風を押し立てたように立っている。下の平原を隔てて、向う側には、穂高から焼への尾根の一部が見えて、その上に笠ガ岳が胸まで出している。わが頭をすれすれに、岩燕がヒューとばかり鋭い翼の音をたてて、一羽は一羽の後を追いながら、大円を画いてかけて行く。その燕がたちまち小さく、小さくなって花崗岩の中腹ぐらいに行ったと思うと、そこに胡麻をまいたように群がった岩燕の群の中に消える。大きな白い岩の胸のあたりに、点々として速く動く燕の群からは、チクチクという鋭い叫びが花崗岩に反響して、はい松の静けさの中にひびいてくる。岩そのものから出る声のように、燕が岩から生れるのではないかと思えるように、二つのものが親しそうに見えた。
小屋
宿屋の前では、広い河原を流れる水が、少し下流に行くと十間幅の激流となる。凄ましい音をたてて水はうねったり跳ねたり、できるだけの力と速さで、われさきにと、流れて行こうとする。